ノジギク

学名:Chrysanthemum japonense  

ノジギク(野路菊) キク科キク属

兵庫県以西の本州・四国・九州の、瀬戸内海・太平洋沿岸近くの山野などに自生する多年草。

丈は60-90cm。よく分枝して群落を形成する。茎の基部は倒れて、上部が斜上することが多いが、傾斜地などでは懸崖状になる。葉は互生し、長さ3-5cm、幅2-4cmほど。形状は広卵形で、5(または3)中裂して鋸歯がある。裏面に伏毛があり白っぽく見える。頭花は径2.5-5cm。舌状花は白く、数が多い。柱頭は2分岐し、先端が切形。総苞は半球形、総苞片は縁が乾膜質、3列に重なる。総苞外片は披針形で、毛があり、内片はやや幅が広い。
花期は10-12月。
果実は痩果で長さ約1.8㎜、円柱状、5肋があり、冠毛はない。

※ 名は、牧野富太郎博士の命名で仁淀川の河原で採集したことから。実際には海岸付近に多く自生する。
 [近縁種]
  キバナノジギク :舌状花が黄色。分類学上はノジギクの1品種。
  アシズリノジギク:四国の高知県(足摺岬)~愛媛県(佐多岬)に分布するノジギクの変種。
           ノジギクに比べ、葉が小さくて厚く、3中裂し、葉表の縁が白色になる。
           頭花は径3-4cm。舌状花は白色、小舌の幅がやや広い。総苞に白毛が密生する。
  シマカンギク  :近畿地方以西の本州と九州に分布する。
           葉裏は淡緑色。頭花は径約2.5cm。舌状花は黄色。総苞片は4列、外片は長楕円形~卵形。       


主写真撮影日:2016-11-24   撮影地:高知県高知市
撮影者:山すみれ