モウソウチク

学名:Phyllostachys edulis  

モウソウチク(孟宗竹)[別名:モウソウダケ] イネ科マダケ属

中国原産で、1720-30年頃に琉球王国経由で薩摩藩に移入され、全国的に栽培されるようになった。

条件が良ければ高さ25m、稈の径は25cmに達する。タケノコの稈鞘には黒い斑があり、褐色の毛が密生する。葉片の基部には葉耳と肩毛がある。若い稈は粉白色を帯びる。節間は長さ20-25cmで、マダケに比べ明らかに短い。上部の節から太さの違う枝を2個ずつ出す。枝の出る節の隆起は2輪状、枝の出ない節の隆起は1輪状で、モウソウチクだけに見られる特徴。葉身は長さ6-10cm、幅8-10mmでマダケより小さい。裏面は基部付近に細毛があるほかは無毛。葉舌はよく発達し、長さ2-3mmの山形。肩毛は発達が悪く、出ない場合もあるが、ある場合には少数が枝に平行して出る。葉鞘には細毛がある。
花期は5月と9月だが、花はあまり咲くことがない。

※ 名は、は冬に母のために寒中筍を掘り採った三国時代の呉の人物、孟宗にちなむ。
 タケノコは大きく美味。稈は竹材として利用される。
 戦後の竹材需要の減少に加え、20世紀最末期になって以降は中国産の安価なタケノコの輸入が増えて市場価格が下落したため、日本国内の竹林は放任傾向にあり、他植生への侵入が問題視されている。


主写真撮影日:2015-10-12   撮影地:神奈川県横浜市泉区 泉山王森公園
撮影者:MOMO