カリン

学名:Pseudocydonia sinensis  

カリン(花梨、榠樝) カリン属

中国原産で、果樹として栽培される落葉高木。

樹高は6-10mになる。樹皮は成木では鱗片状に剥がれる。葉は互生。葉身は長さ4-8cmの倒卵形または楕円形。縁には腺状の鋸歯がある。若葉は裏面に黄白色の軟毛があるが、のち無毛。両性花と雄花が混生する。短枝の先に淡紅色の花が1個ずつ付く。花は径約3cm、花弁の基部は細くなって短い爪になる。花柱は5個。萼の外面は無毛で、萼片の内面には軟毛がある。
花期は4-5月。
果実はナシ状果。長さ10-15cmの楕円形または倒卵形で10-11月黄色に熟す。芳香があるが。果肉は堅く、渋みがあるので、生では食べられない。

※ 果実は、果実酒・ジャムやゼリーに用いる。また陰干ししたものを、咳止めの薬にする。
 材は、赤褐色で光沢があり、緻密で堅く、床柱などに利用される。
 平安時代には渡来していたとされる。東北地方や甲信越地方で多く栽培されている。


主写真撮影日:2015-10-25   撮影地:東京都奥多摩町 (植栽、果実)
撮影者:MOMO