ヒゴロモソウ

学名:Salvia splendens  

ヒゴロモソウ(緋衣草)[別名:オオバナベニサルビア、サルビア・スプレンデンス] シソ科アキギリ属

南アメリカ(ブラジル)原産で、観賞用に植栽される宿根多年生植物。原産地では常緑亜低木。

丈は30-90cm。高さ90㎝以下。園芸種は高さ30-50cm程度の矮性種が多い。葉柄は長さ3-4.5cm、無毛。葉身は卵形~三角状卵形、長さ2.5-7cm、幅2-4.5cm、無毛、裏面には腺点があり、基部は切形~ほぼ円形、縁は鋸歯縁、先は尖鋭形。輪散状に2-6個の花が付き、長さ20cm以下の総状花序になる。苞は卵形、野生種は赤色、蕾を包み先は尾状尖鋭形。花柄は長さ4-7mm、腺毛がある。萼は野生種は赤色、鐘形、花時に長さ約1.6cm。花後に長さ2cm以下に伸び、野生種は赤色の腺、脈に毛があり、長さ1/3まで2唇形。上唇は三角状卵形、長さ5-6mm、幅10mm、先は微突形。下唇は上唇より僅かに長く深く、2歯があり、歯は三角形。花冠は筒状、野生種は緋色、長さ4-4.2cm、短毛がある。筒部は喉部で僅かに広がる。上唇は、直線状、やや中凹、長楕円形、長さ8-9mm、幅約4mm。下唇は上唇より短い。花糸は長さ約5mm。
花期は6-10月。
小堅果は暗褐色、楕円形、長さ約3.5mm、先は不規則なひだ状、縁(又は中脈に)に狭い翼がある。

※ 名は、花弁だけでなく、萼や苞も赤一色で、まるで緋色の衣をまとったように見えることから。
  単にサルビアと呼ばれるものは、これを指すことが一般的。園芸品種には、様々な色のものがある。
 [近縁種]
  ベニバナサルビア:Salvia coccinea 北アメリカ、南アメリカ原産の1年草または2年草。
           葉裏は灰色の短い綿毛がある。
           花序は隙間の広い総状花序に4~多数の花が輪生する。花冠は筒状、緋色または濃赤色
  ケショウサルビア:Salvia farinacea 北アメリカ(テキサス、ニューメキシコ)原産。
           葉は茎の下部にまとまって付く。灰緑色、披針形。
           茎や蕾、萼などがフェルト状の毛に覆われる。花は筒状、青色~青紫色。


主写真撮影日:2016-09-10   撮影地:群馬県高崎市 (植栽)
撮影者:MOMO