タイマツバナ

学名:Monarda didyma  

タイマツバナ(松明花)[別名:モナルダ、ベルガモット] シソ科ヤグルマハッカ属

北アメリカ原産で、ハーブまたは鑑賞用に栽培される多年草。

丈は40-100cm。茎は頑強で断面が四角形、節と茎上部の稜に長軟毛がある。葉は芳香があり、十字対生し、葉柄は下部では長さ2.5cm以下、上部ではほとんどない。葉身は長さ6.5cm、幅3-8cm、卵状披針形~卵形、紙質で薄く濃緑色、脈が赤色を帯び、縁に粗い鋸歯があり、基部は円形、先は尖鋭形。葉表は長軟毛があるかほぼ無毛、葉裏は疎らに目立つ腺があり、脈に毛がある。茎頂に頭状の輪状集散花序を1個付け、花序は径6cm以下。花は花序に約30個付き、長さ3-4cm。苞は短柄があり、葉状で全縁、赤色、花序より短い。小苞は線状錐形、長さ約10mm、幅約1.5mm、長い尾形、微軟毛があり、赤色。花柄は長さ約1mm、微軟毛がある。萼は僅かに曲がり、長さ約10mm、幅約2.5mm、乾くと紫赤色、脈に軟毛があり、のど部に疎らに剛毛がある。萼歯は等長、錐状三角形、長さ約1mm、先は刺状。花冠は狭い筒形、鮮やかな濃い赤色、長さ2.5-3.5cm、微軟毛がある。上唇は直線状、わずかに外側に曲がり、全縁。下唇は広がり、中裂片は狭く、先は凹形。雄蕊は花冠から突き出る。品種が多く、花は赤の他、桃色・白・紫など多彩。
花期は6-9月。
果実は小堅果、楕円形で長さ1.5-1.8mm、幅0.8-1mm、背面は凸面状、腹面は平坦。

※ 名は、茎の頭頂に真っ赤な唇花を輪状に咲かせる花姿、花色の様子が、松明の炎を連想させることから。
 別名のモナルダはヤグルマハッカ属の学名で、30種近くがある。
 ベルガモットは、柑橘類の香料のベルガモットに似た香りがすることから。本来のベルガモットは、ミカン科の常緑高木の栽培種。
 ビーバームとも呼ばれ、花の香りが良く開花時期が長めなため、養蜂家の蜜源植物として利用されることから。


主写真撮影日:2012-06-29   撮影地:神奈川県相模原市南区 (植栽)
撮影者:MOMO