ウマスギゴケ

学名:Polytrichum commune   

ウマスギゴケ(馬杉苔) スギゴケ科スギゴケ属

北海道・本州・四国・九州の、低地から高山の明るい場所の粘土質の土上や湿原に群生する蘚類。

大形で、茎はほとんど枝分かれせず、高さ5-20cm、ときに30cmに達する。葉は乾くと茎に接着する。葉鞘部は卵形で、線状披針形に伸び、長さ6-12mm、薄板は葉身の腹面全体を密に覆う。中肋は葉先から短く突出し、葉縁は平らで、鋭い歯が並ぶ。薄板は高さ5-7細胞、端細胞は横断面で凹形。鞘部の細胞は透明、短い矩形~線形で長さ60-100μm。蒴柄は長さ5-10cm。蒴の頸部は深くくびれる。蒴歯は64個、長さ160-210µm。胞子は径9-12µm。雌雄異株。

※ 名は、蒴に馬のたてがみのようにふさふさした帽があることから。
 [近縁種]
  オオスギゴケ:半日陰を好む。オオスギゴケの蒴の頸部のくびれが浅い。
  スギゴケ  :山地から高山帯の日の当たる場所に生育する。
         葉縁が折れ畳まれ全縁。また、中肋が葉先で、芒状になる。


主写真撮影日:2016-08-07   撮影地:長野県東御市 池の平湿原
撮影者:MOMO