カタヒバ

学名:Selaginella involvens  

カタヒバ(片檜葉) イワヒバ科イワヒバ属

宮城県以南の本州・四国・九州・沖縄の山林の樹幹や岩上に生育する常緑シダ植物。

担根体(rhizophores)は匍匐する根茎や匐枝にだけある。葉は黄緑色、冬は赤味を帯びることがある。地上茎は3-4回羽状に分裂する。地上茎が葉柄状になり、葉が密につく。葉は二形になり、開出して付く腹葉と前向きの背葉とがそれぞれ2列に並ぶ。腹葉は上部にだけに微鋸歯がある。背葉は全体に微鋸歯があり、先端は芒状にならない。胞子嚢穂は小枝より細い四角柱状で、小枝の先に1個ずつ付く。異形胞子性であり、1胞子嚢穂の中に大胞子嚢と小胞子嚢の2種を持ち、大胞子嚢には4個の大胞子ができ、小胞子嚢には多数の小胞子ができる。

※ 名は、イワヒバに似ているものの、枝が片方にしか伸びないことから。
 [近縁種]
  イヌカタヒバ:琉球列島に自生する。背葉の辺縁に膜があり、先端は芒状。
         山野草としての栽培を元に、本州各地で帰化、繁殖している。 


主写真撮影日:2016-07-24   撮影地:神奈川県相模原市南区 相模原公園 (植栽)
撮影者:MOMO