アラハシラガゴケ

学名:Leucobryum bowringii  

アラハシラガゴケ(粗葉白髪苔) シッポゴケ科シラガゴケ属

本州・四国・九州・沖縄の、山地の地上・腐木上や岩上に群生する蘚類。

植物体は小形~中形、灰緑色(白銀色)、絹のような光沢があり、柔らかく、密に房状になる。葉は長さ10mm前後で披針形~線形、葉先は細く、しばしば屈曲する。葉の基部の横断面で透明細胞は2-4層、背面の外壁が腹麺の外壁より厚い。茎の中心束は明瞭に分化する。胞子体は稀。蒴柄は赤色を帯び、長さ2cm以下。胞子は径12-16μm。

※ 名は、乾燥すると白髪のように白くなることから。
 [近縁種]
  ホソバオキナゴケ:茎に中心束がなく、葉の長さ3-4mmで、乾くと白銀色になる。
           葉の基部の細胞層は5-8層、中央部は2細胞層のためくびれる。
  オオシラガゴケ :大形で中心束がなく、葉の長さが約10mm。
           葉の基部の厚さが7-8細胞層厚、中央部は2細胞層でくびれる。
           細胞の上端に刺状の突起(パピラ)がある。
  シロシラガゴケ :中心束がなく、葉は長さが5-7mmと小さい。
           葉の基部の細胞層は4-6細胞、中央部は3-4細胞でくびれない。
           高層湿原周辺に多い。


主写真撮影日:2016-07-03   撮影地:神奈川県相模原市緑区
撮影者:MOMO