リボンゴケ

学名: Neckeropsis nitidula  

リボンゴケ(りぼん苔) ヒラゴケ科リボンゴケ属

日本全土の、樹幹や岩上に生育する蘚類。

黄緑色~黄褐色、光沢があり、粗なマットとなる。一次茎は短く這い、二次茎は長さ1-5cm、葉を含めて幅2-4mm、僅かに側方に枝を出す。葉はきわめて扁平に付き、強い光沢があり、乾いても縮れない。二次茎の葉は長さ2-2.5mm、箆状でやや非相称、上部が広く、横皺はなく、葉先には短突起と微歯があり、基部片側の葉縁はふつう内曲する。中肋は葉の中部で終わり、葉を左右不等に分ける。葉身細胞は楕円形~長い菱形で長さ20-40μm、多少厚壁。雌雄異株。蒴柄は短く、蒴は苞葉内に隠れ、楕円形で相称。帽は小形、表面に少数の毛がある。胞子は径15-20μm。

[近縁種] 
  セイナンヒラゴケ :葉が4列に扁平につき、著しい横しわがあり、光沢がない。
            葉先は普通、切形、ときに微突頭になる。葉先の近くには歯がある。
            蒴柄は赤褐色、長さ1.5-2mm。胞子は径約15µm。
  トサヒラゴケ   :葉は長さ約3mm、幅1.0-1.2mm、扁平度がやや弱く、擬4列的に8列につく。
            葉は先が円く、横しわがやや弱い。蒴柄は褐色、長さ約0.5mm。胞子は褐色、径15-25µm。
  ヤマトヒラゴケ  :枝先が尾状に長くなることがあり、葉先が広い鈍形。中肋は葉の2/3に達する。
            上部の葉身細胞は幅5-8µmの丸みを帯びた方形~多角形、厚壁。
            蒴柄は平滑、赤褐色、長さ1cm以下。胞子は径10-15µm。
  ナガエタチヒラゴケ:一次茎は薄いが、二次茎の断面が円形に近い。中肋は葉の中部に達し、ときに、叉状になる。
            上部の葉身細胞は丸みを帯びた、直径6-12µmの方形~菱形。
            中部の葉身細胞は長さ30-40µm、幅8-12 µm。蒴柄は長さ1cm以下。


主写真撮影日:2016-07-03   撮影地:東京都八王子市
撮影者:MOMO