コバノカナワラビ

学名:Arachniodes sporadosora  

コバノカナワラビ(小葉の鉄蕨) オシダ科カナワラビ属

関東地方以西の本州・四国・九州・沖縄の、やや乾いた林床に生育する常緑のシダ植物。海岸沿いの照葉樹林名に多く分布する。

丈は50-130cm。根茎は短く、群生する。葉柄は長く、緑色~わら色で、下部には褐色~黒褐色の鱗片が多い。葉は光沢があり、硬紙質~硬革質。葉身は3-4回羽状深裂、広披針形で、最下羽片の下向き小羽片は長い。羽片は先で次第に短くなり、同属のホソバカナワラビのように頂羽片とならない。裂片の鋸歯の先は芒状。葉はやや2形、胞子葉は直立し、小羽片の切れ込みが深い。胞子嚢群(ソーラス)は葉脈に沿って、中肋寄りにつき、包膜は円腎形、全縁。

※ 名のカナワラビは、葉が硬いので鉄(カネ)に例えたことから。
 [近縁種]
  ホソバカナワラビ:根茎が長く、葉先の頂羽片が明瞭。
  ミドリカナワラビ:根茎が短くて太く、葉裏に圧着毛が密生し、包膜の縁に刺状突起がある。


主写真撮影日:2016-07-03   撮影地:神奈川県相模原市緑区
撮影者:MOMO