コホウオウゴケ

学名:Fissidens teysmannianus  

コホウオウゴケ(小鳳凰苔) ホウオウゴケ科ホウオウゴケ属

北海道・本州・四国・九州・沖縄の、山地の地上や岩上に群生する蘚類。

雌株の茎は葉を含め長さ5-10mm、9-17対の葉を付ける。葉は披針形で長さ1.5-2.5mm、中肋は普通葉先近くに届くが突出しない。背翼の葉身細胞は六角形~方形、長さ6-13μm、表面は厚く盛り上がり、細胞間に深い溝ができる。腹翼の細胞の角に各1個の小さなパピラ(乳状突起)がある。葉頂部の細胞は普通平滑、厚壁。雌雄異種。雄株は雌株より小さく、長さ約10mm程度、葉を含めた幅約3mm。造精器は雄株の葉腋に付き、長さ約0.4mm。造卵器は雌株に付く。蒴柄は茎に側生。蒴は傾き、非相称。蒴歯は1列。

※ 名は、小形のホウオウゴケであることから。
 [近縁種]
  キャラボクゴケ    :腹翼が長く、中肋が葉先から短く突出し、葉身細胞が丸みのある方形。葉縁の細かい。
              蒴柄は茎の基部から出る。
  サクラジマホウオウゴケ:低地で見られ、やや小形で、茎に葉腋瘤がつく。
              葉身細胞に明瞭なマミラ(凸レンズ状の膨らみ)があり、蒴柄は頂生。


主写真撮影日:2016-05-24   撮影地:神奈川県相模原市南区
撮影者:MOMO