タチヒダゴケ

学名:Orthotrichum consobrinum  

タチヒダゴケ(立襞苔苔)[別名:コダマゴケ] タチヒダゴケ科タチヒダゴケ属

本州・四国・九州の、樹幹上(稀に石灰岩上)に小さい塊を作って生育する蘚類。

小形で、茎は短く1cm前後、僅かに分枝する。葉は披針形~楕円状披針形、長さ1.5-2.5mm、やや急に尖り、乾くと茎に接して縮れない。葉縁は全縁で僅かに反曲する。中肋は葉先近くに達する。葉身細胞は丸みのある方形~楕円形、厚角で長さ8-12μm、表面に1-2個の小さいパピラ(乳状突起)がある。葉の基部の細胞は矩形で透明。雌雄同株(異苞)。内雌苞葉の先は鋭頭。蒴柄は長さ約0.5mmで、蒴は僅かに葉の間から出、葉の割りに大きく、長さ約1㎜の卵形、乾くと8本の縦の条ができる。外蒴歯は8対。気孔は沈生。胞子は径13-23μm。帽は鐘状で深いひだがあり、無毛。

※ 名は、茎や蒴が立ち、蒴の帽に深いヒダがあることからと推定される。
 [近縁種]
  キンモウゴケ属:葉が乾縮し、蒴帽に毛がある。カラフトキンモウゴケ、エゾキンモウゴケなど。


主写真撮影日:2016-06-22   撮影地:神奈川県相模原市南区
撮影者:MOMO