サヤゴケ

学名:Glyphomitrium humillimum  

サヤゴケ(鞘苔) チヂレゴケ科サヤゴケ属

北海道・本州・四国・九州の、低地の樹上に塊を作って生育する蘚類。

小形で、茎は立ち、長さ5-20mm、少数の枝を出す。葉は狭披針形で長さ1.5-2.5mm、先は漸突、またはやや急に尖り、乾くと茎に接して、ほとんど縮れない。縁は全縁で、僅かに反曲し、あまり暗くならない。中肋は葉先に達し、短く突出する。葉身細胞はほぼ方形、長さ8-10μm、平滑でやや厚壁。葉身中部の縁は2細胞層。蒴は枝先に付き、雌苞葉は分化して長く2-3mm、鞘状に蒴柄を包み、先端は蒴に達することが多い。蒴柄は長さ1.5-3mm。蒴は倒卵形、基部に少数の気孔がある。蒴歯は16本、外側に密な横条がある。帽は尖帽形で、基部は深く裂ける。蓋には嘴がある。胞子は径40-70µm。

※ 名は、雌苞葉が鞘状に蒴柄を包むことから。


主写真撮影日:2016-06-14   撮影地:神奈川県相模原市南区
撮影者:MOMO