ヒロハツヤゴケ

学名:Entodon challengeri   

ヒロハツヤゴケ(広葉艶苔) ツヤゴケ科ツヤゴケ属

本州・四国・九州の、低地~山地の岩上・樹幹・土上などに生育する蘚類。

茎は羽状に平らに分枝し、葉が顕著に扁平に付いて、マット状になる。葉を含めた枝の幅1.5-2.5mm程度。茎葉は長さ1.8-2mmの卵状惰円形、全縁、幅方向に丸く凹み、深緑色~黄緑色~淡緑色、光沢がある。枝葉はやや小さく、長さ1-1.8mm。中肋は2叉して非常に短い。葉身細胞は長さ60-80µm、幅5-8µmの線形。葉基部の翼部の細胞は方形。蒴柄は長さ7-15mm、褐色~赤褐色。蒴は長さ約2.5mm、幅0.6mmの長卵形、相称、直立。蒴帽は僧帽。口環がある。蒴歯は2列。外蒴歯は長さ400–500µm、基部の幅約50µmの狭披針形、全体にパピラが密にあり、縦に裂け目がある。内蒴歯は線形、外蒴歯より短く、全面にパピラがある。胞子は径15-20µm、僅かにパピラがある。

※ 名は、葉に艶があることから。
 [近縁種]
  ホソミツヤゴケ:葉がゆるく扁平につき、枝葉の先に鋸歯がある。
          蒴が円柱形。外蒴歯の上部にパピラがあり、下部に密な横条がある。胞子が径12-14μm。


主写真撮影日:2016-05-22   撮影地:山梨県大月市
撮影者:MOMO