コタニワタリ

学名: Asplenium scolopendrium  

コタニワタリ(小谷渡) チャセンシダ科チャセンシダ属

北海道・本州・四国・九州の、山地の落葉樹林中や薄暗い谷沿いの崖などに生育する常緑シダ植物。

根茎は短く、斜上し、葉を叢生する。鱗片は披針形~線状披針形、長さ3-6mm、幅1-1.5mm、淡褐色、膜質。葉柄は長さ3-20cm、褐色~暗褐色、やや密に鱗片がある。葉身は単葉で披針形、鋭頭~鋭尖頭、長さ12-50cm、幅1.5-6cm、下部はやや狭くなり、基部は心形、両側に耳片をつくり、葉質はやや多肉質、緑色、、下面には鱗片があり、全縁でやや波状にに皮質の薄膜がある。葉脈は遊離し、叉状に分岐して平行に並び、先端は辺縁に達しない。胞子嚢群(ソーラス)は長さ4-18mm、中肋に直角に近い広い角度でつき、線形。苞膜は向かい合って付き、若い時には重なり合う。

※ 名は、南西諸島に自生する、オオタニワタリ(大谷渡)によく似て小形であることから。
 [近縁種]
  クモノスシダ:小形で、茎はごく短く、長さが20cmまで位の単葉をロゼット状に付ける。
         葉先を蔓のように伸ばして先端に無性芽を付けることがある。


主写真撮影日:2016-05-28   撮影地:長野県長野市 戸隠高原 鏡池
撮影者:MOMO