ヒメワラビ

学名:Thelypteris torresiana var. calvata  

ヒメワラビ(姫蕨) ヒメシダ科ヒメシダ属

東北地方中部以南の本州・四国・九州の、林縁やや日照の良い道端などに生育する夏緑性のシダ植物。

丈は60-150cm。根茎はごく短く叢生する。葉柄は長さ30-70cm、わら色、基部の鱗片は大きく、披針形で茶褐色、辺毛がある。葉身は黄緑色で草質、長さ30-90cm、幅30-60cmの三角状卵形、3回羽状深裂~複葉。羽片は柄があり、中軸に対し斜上する。小羽片は披針形で柄がなく、基部が広い楔形、裂片の基部が流れ狭い翼となる。葉脈は裂片の縁に届かない。葉の両面に単細胞~多細胞の白毛が疎らにあり、葉裏や軸には短い腺毛もある。胞子嚢群(ソーラス)は葉の裂片と小羽軸との中間に付き、包膜は小さい円腎形、辺縁に僅かに毛がある。

※ 名は、ワラビに似ているが葉が細かく分かれ薄く弱々しい感じがすることから。
 [近縁種]
  アラゲヒメワラビ:ヒメワラビより葉身も大きく、葉裏の毛は多細胞で、毛の長さはヒメワラビよりも長い。
  ミドリヒメワラビ:葉が鮮緑色で、小羽片の基部が切形で、短い柄がある。


主写真撮影日:2016-05-05   撮影地:神奈川県相模原市南区
撮影者:MOMO