シシガシラ

学名:Blechnum niponicum  

シシガシラ(獅子頭) シシガシラ科ヒリュウシダ属

北海道・本州・四国・九州・沖縄の、丘陵~山地の道端斜面・切り通し・落葉紅葉樹林下などに生育する常緑シダ植物。

根茎は塊状で斜上する。葉は束生し、放射状に開出し、長さ30-40cm、胞子葉と栄養葉の2型になる。葉柄基部には褐色~黒褐色、線形で、先が細くとがった鱗片を密生し、中軸上に疎らに付く。栄養葉は倒披針形で先は尖り、下部は次第に狭くなり、葉柄はごく短い。葉身は単羽状複葉、羽片は線形で全縁、無柄、鋭頭、多数の羽片が相接して開出し、基部は前側で多少広くなって中軸に合着する。羽片の中脈は表面に浅い溝があり、裏面では僅かに隆起し、全体が緑色の革質であるが、やや脆い。胞子葉は栄養葉よりも高く立ち、羽片はずっと狭く、疎らに付く。胞子嚢群は胞子葉羽片の裏面に付き、羽片の両縁が巻き込んで包む。

※ 名は、斜面方向に葉が垂れ下がった様を獅子のたてがみに例えたことから。
  日当たり良い場所に生育するものは、ときに展葉時に強く赤味を帯びることがある。

 [近縁種]
  オサシダ    :根茎は横走し、羽片は鈍頭で中脈には溝がなく、鱗片は披針形~卵状披針形で淡褐色~褐色。
  ミヤマシシガシラ:葉柄や中軸は暗紫褐色~赤褐色、鱗片は暗紫褐色、線形~披針形で細く尖る。
           日本海側の高標高地に生育する。


主写真撮影日:2016-04-20   撮影地:東京都八王子市 長池公園
撮影者:MOMO