イワトラノオ

学名:Asplenium tenuicaule  

イワトラノオ(岩虎の尾) チャセンシダ科チャセンシダ属

北海道・本州・四国・九州の、 山地の湿った岩上に生育する常緑シダ植物。北国では冬期に葉が枯れる。

丈は、5-12cm。根茎は短く、3-10個の葉を束生する。葉柄は緑色で、短い。葉身は長さ4-10cmの広披針形、2回羽状複葉。葉は柔らかく、鮮緑色。羽軸の表面には溝がある。下部の羽片はあまり縮小せず、小さくても1/2程度まで。羽片は羽状に深裂して、少数の裂片を作るか、または少数の鋸歯を持つ。胞子嚢群(ソーラス)は羽片に1-3個付く。包膜は白色を帯び、淡褐色、惰円形。無性芽は付けない。

※ 名は、トラノオシダの仲間で、岩の上などに生育することから。
 [近縁種]
  トキワトラノオ:葉が厚く、光沢があり、深緑色。最下羽片が三角形で、幅と長さがほぼ等しい。
  トラノオシダ :葉柄が褐色で、下部の羽片が小さい。
  アオガネシダ :小羽片、裂片の幅が狭く、全体に鋭角で、中軸の溝の中央が盛り上がらない。
  コウザキシダ :胞子嚢群が裂片の縁に付く。


主写真撮影日:2016-03-17   撮影地:東京都八王子市
撮影者:MOMO