カンヒザクラ

学名:Cerasus cerasoides  

カンヒザクラ(寒緋桜)[別名:ヒカンザクラ、ガンジツザクラ] バラ科サクラ属

中国南部から台湾が原産で、沖縄県では野生化もしている、関東地方以西で観賞用に植栽される落葉小高木。

樹高は3-7m。樹皮は紫褐色。葉は互生。葉身は長さ8-13cm、幅2-5cmの長楕円形~楕円形。先端は尾状に尖り、基部は心形または円形で、縁には細かい鋸歯がある。鋸歯は単鋸歯に重鋸歯が混じる。両面とも無毛。葉柄は紅紫色を帯びることが多い。蜜腺は葉柄の上部にある。花は葉が展開する前に開花する。前年枝の葉腋に径約2cmの花が2-3個下向きに付く。満開時でも花弁は半開きで、花は鐘形。花色は、濃紅紫色のものが多く、時に淡紅紫色~白色のものもある。花弁は5個、長さ約1cmの卵状楕円形で先端に切れ込みがある。雄蕊は多数、雌蕊は1個。萼筒は長さ9mm程の鐘状筒形で濃紅紫色。花柄は長さ1-2cm。
花期は1-3月。
果実は、核果で、径約1cmの球形で、5-6月に紅色に熟す。核の表面には浅い稜紋がある。

※ 寒い時期から緋色の花を咲かせることから。
 [近縁種]
  リュウキュウカンヒザクラ:花弁が平開し、花色がやや淡い。


主写真撮影日:2008-03-15   撮影地:長崎県長崎市 長崎県亜熱帯植物園
撮影者:MOMO