シュロ

学名:Trachycarpus fortunei  

シュロ(棕櫚)[別名:ワジュロ] ヤシ科シュロ属

九州地方南部に自生し、東北地方まで植栽もされる雌雄別株の常緑高木。山野への逸出も多く見られる。

樹高は5-10m、葉は径50-80cmの円形、掌状に深裂する。古くなると、裂片の先が折れて垂れ下がる。葉柄は長さ1m、断面は三角状で、縁には突起があってざらつく。葉の基部から肉質状の円錐花序を出し、黄白色の小さな花を多数付ける。雄花序には雄花だけが付き、雌花序には雌花と両性花が雑居する。花序の基部には大形の苞がある。雄花の花弁は3個、雄蕊は6個ある。花弁は長さ約3mm。両性花には花柱が3個ある。雌花は雄花より花弁が小さく、雄蕊は退化している。
花期は5-6月。
果実は液果で、長さ1-1.2cmの扁球形。

※ 名は漢名の「棕櫚」を日本語読みした名であるというのが通説。
 日本のシュロは中国から移入されたという説もある。

 [近縁種]
  トウジュロ   :葉がシュロよりやや小さく、裂片の先は垂れ下がらない。
           中国原産の常緑小高木で、寺院や庭園によく植栽される。
  チャボトウジュロ:葉は径60-90cm、掌状に細かく裂け、先端は更に2裂する。
           ヨーロッパ南部原産の常緑小高木。別名はヨーロッパウチワヤシ


主写真撮影日:2015-12-29   撮影地:神奈川県相模原市南区
撮影者:MOMO