テリハヤブソテツ

学名:Cyrtomium laetevirens  

テリハヤブソテツ(照葉藪蘇鉄) オシダ科ヤブソテツ属

東北地方中部以南の本州・四国・九州の、平地から山地まで広い範囲の林床、林縁でヤブソテツと混生する常緑のシダ植物。

丈は50-100cm。根茎は直立。葉柄基部に長楕円状披針形、暗褐色~黒色の鱗片がつく。葉身は広披針形の単羽状複葉、葉質はヤブソテツより薄く硬い紙質で、光沢のある暗緑色で、頂羽片がある。側羽片は長楕円形の鎌状で10-20対付き、辺縁の細鋸歯が少なく、基部は円形~切形で耳片は殆どない。羽片先は滑らかに細くなり、先端部分の辺縁に鋸歯がある。中軸表面に鱗片が殆どつかず、緑色に見える。胞子嚢群は円形で羽片全面に散在し、包膜は包膜はヤブソテツより明稜に大きく、灰白色。

※ 名は、ヤブソテツの仲間で葉面に光沢があることから。

 [近縁種]
  ヤブソテツ   :葉質が厚く、表面に光沢が無く、包膜がやや小さい。
  ヤマヤブソテツ :側羽片が10-15対と少なく、羽片の幅が3cm以上と広く、耳垂が顕著で、包膜が大きい。
           ヤブソテツの変種。
  オニヤブソテツ :葉の表面に光沢のあり、包膜の中心部が黒くなる。
  ナガバヤブソテツ:オニヤブソテツに似て、葉の質がやや薄く、耳垂が無く、羽片基部が楔形。
           葉に光沢があり、包膜の中心部が黒くなる。


主写真撮影日:2015-12-20   撮影地:神奈川県相模原市南区
撮影者:MOMO