アスカイノデ

学名:Polystichum fibrilloso-paleaceum  

アスカイノデ(飛鳥猪の手) オシダ科イノデ属

東北地方中部以南から東海地方のの本州の太平洋側の、林床や林縁に生育する常緑のシダ植物。

丈は80-100cm。根茎は塊状で、鱗片を密に付け、葉を放射状に叢生する。葉柄下部の鱗片は狭披針形で全縁、捻れる。各部位に見られる鱗片は、アイアスカイノデに比べ幅が狭い。葉身は披針形で、2回羽状複葉、中軸にも鱗片が密に付く。小羽片の先端は芒(ボウ)状、前側は耳状に突起し、後側の葉縁に鋸歯があり、背の先端は芒状に伸びる。葉身はやや光沢がある。胞子嚢群(ソーラス)は小羽片の軸と葉縁の中間に付く。

※ 名は、東京の飛鳥山で採集されたイノデの仲間であることから。
 [近縁種]
  イノデモドキ  :イノデより葉幅が狭く、葉先の肩がなく先は尾状に伸びる。小羽片は長さが短く小さい。
           ソーラスは小羽片のやや辺縁寄りにつき、耳の上側に優先的に付く。
  イノデ     :葉がやや倒れて斜上し、葉柄が短く、葉柄基部の鱗片は明褐色で、幅が広い。
           胞子嚢群は小羽片の中肋と辺縁の中間に付く。
  アイアスカイノデ:葉柄基部の鱗片の幅が狭く、中央部が暗褐色。ソーラスも辺縁寄りに付く。
  サイゴクイノデ :葉に光沢がなく、鱗片の縁が細かくケバ立つように分裂するが、葉柄基部の鱗片は幅が狭く、
           中央部が暗褐色。
           ソーラスが辺縁寄りに付くが、少ない場合には中軸寄りに付く。    


主写真撮影日:2015-12-20   撮影地:神奈川県相模原市南区
撮影者:MOMO