学名:Osmundacrae  

ゼンマイ科

大葉類ゼンマイ目に属するシダ植物。
地上性の多年草で、根茎は大きくて直立、斜上、あるいは多少這う。高く立ち上がるものもある。茎や葉柄に毛や鱗片を生じない。
葉は茎との間に関節を持たない。葉柄の基部は幅広くなって托葉にも似た翼になる。若芽の時、葉柄の基部に粘液を出す毛を持つ。葉の形は1-2回羽状複葉で、葉脈は遊離(先で癒合して網を作らない)している。胞子嚢は栄養葉とは別の胞子葉か、または別個の羽片につく。胞子嚢を生じる羽片では葉身の部分が縮小し、ほとんど軸だけになっており、その胞子嚢はその縁に生じる。一部には普通の形の葉裏に生じるものもあり、その場合には裏面の脈上に付く。
胞子嚢は胞子嚢群との形態は取らず、混み合って生じる。胞子嚢は薄膜性で、大きくて環帯はないが、上部側面に厚膜細胞が集まったところがあり、この部分が裂開して胞子を放出する。また胞子嚢がすべてほぼ同時に成熟する。胞子はすべて同型で四面体型でほぼ球形。葉緑体を含んでおり、周皮がなくて寿命が短い。
全地球的には、熱帯を中心に分布し、3属約20種が存在する。
日本では1属5種が生育する。