ミョウガ

学名:Zingiber mioga  

ミョウガ(茗荷、蘘荷) ショウガ科ショウガ属

東アジア(温帯)原産。国内の山野で見られることもあるが、過去に栽培されたものと推定されている多年草。

丈は、40-100cm。茎は地中にあり、白黄色で横に伸び白色の地下枝を出し太くうろこ形の鞘がある。繁殖は主に地下茎の枝を伸ばしてする。根はあらくヒゲ根状。地上部の茎に見えるものは偽茎。葉の長さは20-30cm、幅3-6cm。花は、地下茎の先から、長さ5-6cm程度の鱗片状の葉に包まれた花穂を出す。苞の色は、環境の違いによって、淡紫色~緑色まである。この多数重なった苞の間から淡黄色の花を咲かせる。花は1日花。
花期は、8-9月。
果実は蒴果だが、日本では結実は稀。朔果は、縦に3裂して反り返り果皮の内面は鮮やかな赤色。その中にある種子は黒色で、白い果皮に包まれる。

※ 名は、大陸からショウガとともに持ち込まれた際、香りの強いほうを「兄香(せのか)」、弱いほうを「妹香(めのか)」と呼んだことから、これがのちにショウガ・ミョウガに転訛したとの説が有力。
 若芽を軟白し、弱光で薄紅色に着色させたものは「みょうがたけ」と呼ばれ、花穂の蕾の状態のものを「みょうが」または「花みょうが」は呼ばれ、食用にされる。
 「ミョウガを食べ過ぎると物忘れが酷くなる」と言われるが、成分的にその根拠はない。

※ 名は、乾燥した種子が漢方薬「縮砂」の原料になるシュクシャによく似ていることから。
 オレンジ色の花は園芸品種で交配種。

 [近縁種]
  Hedychium carneum : サーモンピンクの花。インド、マレーシア原産。
               和名はニクイロシュクシャ。
  Hedychium coccineum : 花色は赤色。インド、ミャンマー、スリランカ、ヒマラヤに分布。
               和名はベニバナシュクシャ。丈は1m-1.5m。
  Hedychium flavescens : 花色は黄色。インド北部~ヒマラヤ原産。 


主写真撮影日:2015-10-05   撮影地:東京都世田谷区
撮影者:MOMO