学名:Fagopyrum esculentum
ソバ(蕎麦) タデ科ソバ属中国南部原産の野生種から改良され、穀物として栽培される多年草。
丈は60-130cm。茎は無毛で、赤みを帯びる。葉は長い柄を持って互生し、三角形または心形。花は径6mm程、白または淡桃色で、葉腋・茎頂に多数総状に付く。花弁のように見えるのは萼片で、普通は5枚。 雄蕊は8本。 雌蕊の花柱は1本で、先が3裂する。 短花柱花(花柱が雄蕊より短い花)と長花柱花(花柱が雄蕊より長い花)がある。一つの株では全ての花がどちらかのタイプとなり、自家不和合性で、長花柱花同士、短花柱花同士の受粉でも結実しない。
花期は6-10月。
痩果は径4-6mm、黒褐色ないし銀灰色に熟し、三角錐形。
※ 古名は「ソバムギ」で、“ソバ”は、「尖ったもの」「ものの角」を意味する「稜」で、実の形状から。後に“ムギ”が省略されて「ソバ」となった。
[近縁種]
ダッタンソバ(韃靼蕎麦) Fagopyrum tataricum 別名:ニガソバ(苦蕎麦)
ロシア・モンゴル・ネパール・中華人民共和国の内モンゴル自治区・雲南省・四川省などの
標高1,500-2,700mで栽培。自家受粉する自殖性植物。食用や飼料用。
シャクチリソバ(赤地利蕎麦):Fagopyrum cymosum 別名:シュッコンソバ(宿根蕎麦)
明治以降に解熱解毒の薬用植物として中国から導入され、現在では林縁や川沿いなどの半日陰地に野生化。
主写真撮影日:2015-08-19 撮影地:長野県小海町
撮影者:MOMO