ハマスゲ

学名:Cyperus rotundus  

ハマスゲ(浜菅) カヤツリグサ科カヤツリグサ属

本州・四国・九州・沖縄の、低地の道端や海岸の砂地に生育する多年草。

丈は20-30cm。地中に匐枝を伸ばし、先端に楕円形の塊根を作る。大きな群落になることも多い。茎は細くて硬く、基部は褐色の繊維に覆われる。葉は幅2-5mm、やや厚く光沢があり、花茎より短い。苞は花序とほぼ同長。茎頂に1-5本の花序枝を出し、複生するものもある。枝先に小穂を3-8個、穂状につける。小穂は長さ1-4cm、赤褐色で線形、小花は10-40個。鱗片は長さ3-3.5mm、赤褐色で鈍頭、中肋が緑色。花柱は長さ1-1.5mm、柱頭は3分岐して長さ約2.5mm。雄蕊3個。
花期は7-10月。
果実は長さ1-1.5mmの惰円形。

※ 名は、スゲの仲間で、海岸の砂地によく生えることからだが、実際はスゲ属ではなくカヤツリグサ属の草。
 根茎から生薬の香附子(こうぶし)になる。
 [近縁種]
  キハマスゲ   :帰化種で、花穂の色が黄緑色で、塊根が球形。食用ガヤツリとも呼ばれる。
  セイタカハマスゲ:帰化種で、ハマスゲに似てより大型、塊根はない。
  スナハマスゲ  :沖縄県八重山諸島に自生し、ハマスゲに似るが、より小穂が太い。


主写真撮影日:2015-11-17   撮影地:神奈川県横浜市泉区 境川遊水地公園
撮影者:MOMO