ツルナ

学名:Tetragonia tetragonioides  

ツルナ(蔓菜) ハマミズナ科ツルナ属

北海道の西南部・本州・四国・九州・沖縄の、太平洋岸の砂浜に生育する多年草。

丈は40-60cm。茎は蔓状で地を這う。葉は互生し、長さ3-7cmの卵状三角形、多肉質で柔らかい。葉がキラキラ光るのは、葉の表面にある粒状に突起した塩嚢細胞(Bladder cells)があるため。花は歪な形をしていることが多く、葉脇に付き、小さい。花弁のように見えるのは黄色い萼片で、4-5裂する。雄蕊は9-16個。子房は下位、花柱は4-6個。
花期は4-11月。
果実は核果で、4-5個の突起が頭部にあり、裂開しないでそのまま落ちる。果実に核は1個だけで、核には果実と同じような突起がある。果実の中は発砲スチロール状のものが詰まり、果実の下半部は詰め物だけで、軽く水に浮きやすくなっている。種子は核の上部の4-5個の膨らみの中に1個ずつ分かれて入っている。

※ 名は、茎が地面を這いツル状に伸び、葉が食用になることから。
 葉は癖がないため、古くから各地で食用にされ、ゆでておひたしにすることが多いほか、炒め物や味噌汁などの汁物にもされる。


主写真撮影日:2015-07-12   撮影地:神奈川県真鶴町 真鶴半島先端付近
撮影者:MOMO