ラセイタソウ

学名:Boehmeria biloba  

ラセイタソウ(羅背板草) イラクサ科ヤブマオ属

北海道南西部・本州の東北地方から紀伊半島にかけての太平洋岸の・四国・九州の、海岸の崖や岩間に生育する多年草。

丈は30-70cm。茎は4本の稜があって断面は四角形。葉は対生し、広卵状楕円形~倒卵状円形で長さ6-15cm。厚く、鋸歯は細かくて揃い、表面の葉脈は表面で凹んで細かな網目をつくり、縮緬皺(ちりめんじわ)状になり、両面に短毛がある。花は雌雄同株で、雌花序は茎の上部に球状に集まった雌花が短い穂を造り、雄花序は細長い穂状で、茎の下部に付く。
花期は7-9月。
果実は痩果で棍棒状に密に付く。

※ 名は、厚手でごわごわして、粗い毛を密生する葉の質感をポルトガル語でラセイタraxetaとよぶ羅紗(らしゃ)に似た毛織物に例えたことから。
 [近縁種]
  ニオウヤブマオ   :本州の山口県と四国、九州と徳之島(とくのしま)以北の南西諸島の海岸に分布。
             全体に大きくて葉の鋸歯が粗く、雄花序が分枝して円錐(えんすい)状となる。
  ヤエヤマラセイタソウ:沖縄県の八重山諸島に分布する。
             外観はラセイタソウよりヤブマオに似る。


主写真撮影日:2015-07-12   撮影地:神奈川県真鶴町
撮影者:MOMO