ボントクタデ

学名: Persicaria pubescens  

ボントクタデ(凡篤蓼) タデ科イヌタデ属

本州・四国・九州・沖縄の、湿った場所に生育する1年草。

丈は70-100cm。茎は赤色を帯び、上向きの伏毛が多い。葉は互生し、長さ5-10cm、幅1.5-2cmの披針形~広披針形、先が鋭く尖り、基部は楔形、中央部に八の字形の黒い斑紋がある。葉の両面に毛が多く、葉裏に腺点はあるが少なく不明瞭。葉に辛味はない。苞は緑色、先に毛がある。托葉鞘は長さ約12mm、縁毛は長さ約8mm。花序は紐状、先が垂れ下がり、淡紅色の小さな花を疎らに付ける。小苞には縁毛があり、小苞と小苞との間が開く。花被は5裂し、花後は紅色が強くなり、下部の緑色を除き、全体がほぼ紅色になり、明瞭な腺点が疎らにある。花柱は3裂。雄蕊は8個。
花期は9-10月。
痩果は痩果は黒褐色、長さ2.5-3㎜の3稜形、表面がざらつき、光沢がない。

※ 名は、愚鈍者を意味するポンツクのことで、食用にするヤナギタデのような辛味が無い事から。
 [近縁種]
  ヤナギタデ:茎や葉にほとんど毛がない。葉がやや細長く披針形、黒い班紋がなく、葉に強い辛味がある。
        花被が4又は5裂し、痩果はレンズ形と3稜形が混じる。
  ハナタデ :葉の長さがやや短く、葉先が尾状に尖り、花序の先が垂れ下がらない。


主写真撮影日:2014-09-15   撮影地:神奈川県愛川町
撮影者:MOMO