ガクウラジロヨウラク

学名:Rhododendron multiflora var. longicalyx  

ガクウラジロヨウラク(萼裏白瓔珞) ツツジ科ツツジ属

北海道・本州の東北地方と関東地方北部および北アルプス北部の、山地・林縁・草原・岩場や高層湿原の縁に生育する落葉低木。

樹高は50-200cm。葉は互生し、枝先に集まって付く。葉身は長さ2-6cm、幅1.5-3.5cmの倒卵形または楕円形。裏面は粉白を帯び、脈上に粗い毛が少しある。縁や表面には毛があるものと無いものがある。葉柄は長さ2-5mmっで毛が生える。花は枝先に3-10個付き淡紅色。花冠は長さ1-1.5cmの狭鐘形で、浅く5裂し、裂片は反り返る。雄蕊は10個。萼片は線形で長さ5-10mmと長く、縁には腺毛がある。花絵には腺毛が疎らにある。
花期は5-7月。
果実は蒴果。径3-5mmの球形、先端には花柱が残り、熟すと5裂する。

※ 名は、葉の裏が白っぽいヨウラクツツジの意。。瓔珞とは「珠玉を連ねた首飾りや腕輪。インドの装身具だったが、仏教で仏像を荘厳(ソウゴン)する飾り具をいい、また寺院内の宝華(ホウケ)状の荘厳」のことをいう。
 [近縁種]
  ウラジロヨウラク   :中部地方以北の本州に分布する。
              ガクウラジロヨウラクの母種で、萼片は長さ1-3mmの円形~楕円形。
  ムラサキツリガネツツジ:本州の箱根・富士山・御坂山地に分布し、萼片や花柄には長毛がある。
  ウスギヨウラク    :山梨・長野県以西の本州・四国の徳島県に分布し、花冠の色が黄白色。
  ヨウラクツツジ    :九州の中北部に分布し、花色は濃紅紫色。
  コヨウラクツツジ   :北海道・本州・四国・九州に分布し、花冠は暗赤褐色で、長さ5-7mmの歪んだ壺形。


主写真撮影日:2015-06-07   撮影地:群馬県中之条町 野反湖
撮影者:MOMO