コブナグサ

学名:Arthraxon hispidus  

コブナグサ(子鮒草) イネ科コブナグサ属

日本全土の、田の畦や野原に生育する1年草。

丈は20-50cm。茎は紫色を帯び、細く、下部は這って節から根を出し、上部は斜上する。葉は長さ2-6cm、笹の葉に形が似て、幅が広い。葉は両面無毛、縁に長毛があり、葉面が波打ち、基部が茎を抱く。 葉鞘には長毛が開出する。花序は紫褐色で、掌状に3-6個の総(花序の枝)が付く。総は長さ3-6cm。小穂は長さ5-6mm、2小花からなる。第1苞頴は上向きの刺毛があり、小穂を包み、第2苞頴も包まれる。第1小花は退化して膜質の鱗片になり、第2小花は両性。護頴と内頴は薄膜質。普通は護頴の基部から出る芒がある。
花期は9-11月。
果実(頴果)は長さ約3mmの細い棒状、下半部が紫色を帯びる。

※ 名は、葉の形が幅広いのをフナに見立てたことからと推定されている。
 伊豆諸島の八丈島では、この草を染料として用い、全草を煎じて染めたものを黄八丈と呼ぶ。


主写真撮影日:2013-09-29   撮影地:神奈川県伊勢原市
撮影者:MOMO