ヒヨドリジョウゴ

学名:Solanum lyratum  

ヒヨドリジョウゴ(鵯上戸) ナス科ナス属

北海道・本州・四国・九州・沖縄の、林縁などに生育する蔓性多年草。

蔓の長さは0.5-3mになる。全体に腺毛が生える。葉は互生し、長さ3-10cmの卵形で、基部は心形。下部の葉は深く1~2裂する。花は集散花序につき、白色、稀に淡紫色、径約10mm。花冠は5裂し、裂片は長さ約4mmで反り返り、基部に緑色の班点がある。個体により切れ込みの浅いものもある。雄蕊5個。葯は長さ2.8-3.2mm、黄色~褐色。花糸は長さ0.8-1mm。花柱は長さ6-8mm、雄蕊の間から長く突き出る。
花期は8-9月。
液果は直径7.5-9.5mm、11月頃、真っ赤に熟す。種子は長さ1.5-2.5mm、扁平、淡褐色、周囲に翼がある。

※ 名は、ヒヨドリが好んで食べることから”ヒヨドリ”で、透明感のある赤い果実を酒飲み(上戸)の赤ら顔に見立てたという説があるが、ヒヨドリがこの果実を好むことはない。
 [近縁種]
  マルバノホロシ:全体にほぼ無毛。葉は狭惰円形、全縁、基部が楔形~円形、若葉には点状の突起が散生する。
  ヤマホロシ  :花冠が淡紫色で、基部が濃紫色。若葉のときにしか毛がない。果実は直径6-7mm。


主写真撮影日:2012-09-20   撮影地:東京都町田市
撮影者:MOMO