ヤマノイモ

学名:Dioscorea japonica  

ヤマノイモ(鬼野老)[別名:ジネンジョ、ヤマイモ] ヤマノイモ科ヤマノイモ属

北海道南西部・本州・四国・九州・沖縄・小笠原の、山野に生育する雌雄異株の蔓性の多年草。

蔓は緑色。葉は対生し、長さ3-11cm、幅2-5cmの三角状披針形、先は尖り、基部は心形。葉柄は長さ2-6cm。雄花序は2-5個、集まって上向きに付く。雄花は白色、花被片6個。外花被片3個、内花被片3個、花被片は開きが少なく、花がほぼ球形。雄蕊6個。雌花序は垂れ下がり、緑色の子房がついた花被の小さな花が付く。
花期は7-8月。
果実は蒴果で、長さ約15mm、幅22-28mm、半円形に近い翼のような3室があり、ごく薄い種子が1室に1-2個入り、熟すと裂開する。種子が1室に2個重なって入る場合は種子の位置が上下にずれて入る。熟しても蒴果は上向きにならない。種子は翼を含めて長さ10-15mm、全周に広い薄膜の翼がある。葉の基部に珠芽(むかご)が多数付く。葉が黄色くなる秋に珠芽も黒くなる。

※ 芋は食べられるようになるまでに4-5年かかり、栽培されているナガイモに比べると粘り気が強い。
 名の由来は、文字通り山に生える芋で、イモ状の塊根やむかごを食用にすることから。
 [似たもの]
  オニドコロ :葉は互生、丸い果実は楕円形で3翼がある。
  ヒメドコロ :オニドコロの葉の細いものやタチドコロに類似し、雌花序、雄花序とも細く、垂れ下がり、花被片が平開して、やや反り返る。
  タチドコロ :葉の縁には細かい波状の鋸歯があり、花が黄緑色~淡橙色。
  カエデドコロ:葉が卵心形で掌状に5~7分裂し、裂片は丸く、花が鮮やかな黄色。
  キクバドコロ:葉が掌状に分裂し、裂片の先が尖り、花が黄緑色。


主写真撮影日:2014-08-15   撮影地:東京都町田市
撮影者:MOMO