ダイモンジソウ

学名:Saxifraga fortunei var. alpina  

ダイモンジソウ(大文字草) ユキノシタ科ユキノシタ属

北海道・本州・四国・九州の、山地の海岸から高山までの広い範囲に分布し、湿気のある岩上に生育する多年草。

丈は5-30cm。葉は根生し、長い葉柄があり、長さ3-15㎝の腎円形、掌状に5-17個に浅裂し、 葉の表面は疎らに毛が生えるか無毛。基部は普通心形になる。裏面は通常白味を帯びるが、ときに暗紅色のものもある。長い花茎の先の集散花序に花を多数付ける。花は白色、稀に淡紅色の5弁花。上部の3個の花弁が長さ3-4㎜と短く、下部の2個の花弁が長さ4-15㎜と長い。雄蕊は10個、上部の花弁とほぼ同長。葯は橙色。花柱は2個。
花期は7-10月。
果実は長さ4-6mmの蒴果。種子は長さ0.8mm。

※ 名は、花が「大」の文字の形となることから。
 特に葉の大きさ、形状、切れ込みの度合いなどから、ミヤマダイモンジソウ、アカバナダイモンジソウ、ハマダイモンジソウなどの型が区分されていたが、現在はダイモンジソウに統合されている。
 [近縁種]
  イズノシマダイモンジソウ:房総半島南部と伊豆七島に分布し、葉身は腎円形で厚く、茎や葉に毛が多い。
               花期は10-翌年1月。
  ウチワダイモンジソウ  :本州・四国・九州に分布し、葉身が倒卵形。花期は7-10月。
  ナメラダイモンジソウ  :本州中部地方以西・九州に分布し、葉身は腎円形で掌状に5-7中裂する。花期は7-10月。
  ジンジソウ       :関東以西の本州・四国・九州に分布し、花の上部の3個の花弁が小さなスペード形で黄色い
               斑点がある。


主写真撮影日:2015-10-12   撮影地:神奈川県横浜市泉区 天王森泉公園
撮影者:MOMO