ワタスゲ

学名:Eriophorum vaginatum  

ワタスゲ(綿菅)[別名:スズメノケヤリ] カヤツリグサ科ワタスゲ属

北海道・中部地方以北の本州の、湿原に生育する多年草。

丈は20-50cm。茎は多数叢生し、基部は円筒形、上部は3稜形になる。根生葉は茎より短く、線状で3稜形、上部はざらつき鈍頭。茎には3節あり、節に葉鞘があるが葉身は発育しない。花期の頃の丈は10cmほどで、茎頂に長さ1-2cmの卵形の花穂を付ける。鱗片は披針形~卵状披針形で鋭く尖り、薄質で銀灰色。花被は刺毛になっていて、果実期には著しく伸長して綿毛となる。雄蕊3本、雌蕊は1本で先熟。
花期は5-6月。
果実は長さ2-3.5mmの倒卵形。長さ2cmに及ぶ白毛があるので目立つ。

※ 似たものに、北海道の高山に生育するエゾワタスゲがある。全体的に大きく、叢生せずに匐枝を出す。
  サギスゲは、同じような綿毛をつくるが、茎に2-5個の小穂を付け、果実時の綿毛は球形にはならない。


主写真撮影日:2013-08-10   撮影地:群馬県草津町 白根山弓池
撮影者:MOMO