ムカゴトラノオ

学名:Bistorta vivipara  

ムカゴトラノオ(零余子虎の尾) タデ科イブキトラノオ属

北海道・中部地方以北の本州の、亜高山帯から高山帯の日照の良い草地や岩礫地に生育する多年草。

丈は15-60cm。全体に無毛。地下の根茎は太く塊状になる。根出葉は数個付き、長い筒状の鞘をもつ葉柄があり、葉身は長さ1-12cm、幅0.5-3cmになる広楕円形から披針形で、基部は心形から楔形になる。葉質は厚く、表面は深緑色で光沢があり、裏面は粉白色を帯び、網目状の葉脈がある。茎は根出葉の間から直立し、枝を分けない。茎に付く葉は互生し、小さくて細く葉柄はない。茎先に穂状花序を1個つけ、花穂は細長く長さ2-10cmになり、白色または淡紅色の花を密につけ、下部の花はとっくり形の珠芽になる。花に花弁はなく、萼が花冠状に深く5裂し、萼片は長さ2-3mm。雄蕊は8個、花糸は萼片より少し長い。子房の先に花柱が3個付く。
花期は6-9月。
果実は3稜をもつ長さ約3mmの痩果になるが、普通、花が終わっても結実しない。


主写真撮影日:2013-07-21   撮影地:長野県茅野市 北八ヶ岳坪庭
撮影者:MOMO