ヒメヘビイチゴ

学名:Potentilla centigrana  

ヒメヘビイチゴ(姫蛇苺) バラ科キジムシロ属

北海道・本州・四国・九州・沖縄の、山地の日陰に生育する多年草。

丈は10-30cm。細長い匐枝を地上に伸ばして増える。葉は3出複葉、長い葉柄があり基部に托葉がある。托葉は長さ3.5-8㎜、幅2.5-4.5㎜、全縁から数個の鋸歯がある。小葉は長さ0.5-1.5㎝、幅0.4-1.5㎝、薄くて丸く、葉脈は浅く、ヘビイチゴほどはっきりしない。葉縁の鋸歯は単鋸歯で鋭く、小葉の基部にはない。葉裏は粉白色を帯び、毛が多い。地上茎の葉腋に1個ずつ花を付ける。花は黄色の5弁花、直径4-8㎜。花柄は長さ0.5-2㎝。萼片(内萼片)5個と副萼片(外萼片)5個はほぼ同長、先が尖る。副萼片は花弁の下に位置し、幅がやや広い。雄蕊20個、葯は赤紫色。雌蕊は多数。
花期は6-8月。
実は花床が肥大した集合果で、赤く熟すことはない。

※ ヒメヘビイチゴを2品種に分ける見解もある。タチゲヒメヘビイチゴ(form. patens)は茎の毛が開出する。フシゲヒメヘビイチゴ(カラヒメヘビイチゴ)(form. centigrana)は日本海側に多く、伏毛又は無毛。全草写真は、これを適用すると前者になる。


主写真撮影日:2013-07-14   撮影地:東京都八王子市
撮影者:MOMO