キシュウスズメノヒエ

学名:Paspalum distchum  

キシュウスズメノヒエ(紀州雀の稗)[別名:カリマタスズメノヒエ] イネ科スズメノヒエ属

熱帯アジア・アメリカ大陸原産の帰化植物で、関東以西の本州・四国・九州・沖縄の海岸に近い湿地や水田の畦に多く生育し、群生することも多い多年草。

丈は30-60cm。茎は平滑・無毛、基部は長く横に這う。葉は長さ3-10cm、幅3-7mmで、柔らかい。葉鞘はゆるく茎を包み、節間より短く平滑、上の縁にだけ長い毛がある。葉舌は薄膜質、切形、長さ2mm。花序は二又状(V字状)に分かれ、長さ4-6cm。小穂は花軸の片側に上を向いて2列に並んでつき倒卵状楕円形、鋭頭、全面に短毛が生え、長さ3-3.5mm、2小花からなるが、第1小花は不完全。第1苞穎は退化してほとんど無いか、小さな三角状で長さ0.6-1mm、第2包穎は膜質、小穂と同長。第1小花の護穎は長さ3mm。第2小花の護穎と内穎は平滑、やや革質、光沢が強い。
花期は7-10月。

※ 名は、日本では1924年に和歌山県で初めて発見されたため。
 水田に入り込むと、駆除が厄介な雑草となる。
 要注意外来生物指定。
 やや大型でより水生生活に適応したものに変種チクゴスズメノヒエ(var. indutum)があり、花序の総は2本のものに3-4のものが混ざり、茎に毛が生え、第1苞頴は披針形であることにより区別できる。


主写真撮影日:2013-07-14   撮影地:神奈川県相模原市緑区 津久井湖城山公園
撮影者:MOMO