オノエヤナギ

学名:Salix sachalinensis  

オノエヤナギ(尾上柳)[別名:カラフトヤナギ、ナガバヤナギ] ヤナギ科ヤナギ属

北海道・本州・四国の、丘陵から亜高山の日照の良い谷間・河原・林道脇などに生育する雌雄異株の落葉高木。

樹高は8-15m。樹皮は暗灰色で、縦に浅く割れる。葉は互生。葉身の長さは10-15cm、幅1-2.3cmの線形。先端は細長く尖り、縁には波状の鋸歯がある。表面は光沢があり、裏面は淡緑色または粉灰色を帯び、無毛または短毛が生える。葉柄は長さ5-7mm。平地では3月、標高の高い所や寒冷地では4-5月に、葉の展開前に開花する。過剰は2-4cmの円柱形。雄花序は雌花序よりやや太い。雄花には雄蕊が2個あり、花糸は離生する。基部に腺体が1個付く。葯は黄色で先端は紅色を帯びる。雌花の子房には短毛が生え、基部に腺体が1個付く。苞は長楕円形で上半部は暗褐色、両面とも長い毛が生える。
花期は3-5月。
果実は蒴果。平地では4月、山地では5-6月に成熟して裂開し、白い綿毛に包まれた種子を出す。

※ 新葉の縁は裏面に巻き、先端は鋭く尖る。繁殖力が旺盛。
 名は、牧野富太郎博士が四国の山中で採取し、尾の上(山の上)に生える柳という意味で命名したものだが、四国には少なく、中部地方以北の山地の水辺周辺では普通に見られる。


主写真撮影日:2014-06-01   撮影地:群馬県片品村 菅沼湖畔
撮影者:MOMO