テキリスゲ

学名:Carex kiotensis  

テキリスゲ(手切り菅) カヤツリグサ科スゲ属アゼスゲ節

北海道・本州・九州の、山地の湿った斜面に生育する多年草。

丈は40-50cm。叢生して大きな株になる。基部の鞘は濃褐色、糸網を生じる。葉は硬く、幅4-8mm、縁に上向きの小歯があり、著しくざらつく。小穂は質が柔らかく、先端に集まって4-7個付き、垂れ下がる。頂部の淡褐色の雄小穂は線形、短い雌花を先端に付けることがある。側小穂は雌性で、淡緑色、長さ3-10cm、先端に短い雄花をつけることも多い。雌小穂は幅3-4mm、長さ3-10cm。雌小穂の鱗片は淡緑色、倒卵形、凹頭~円頭、短い芒があり、果胞とほぼ同長、短い場合も多い。
花期は5-6月。
果胞は長さ2-2.5mm、広卵形、無脈、短い嘴があり、口部は短い2歯、熟すと膨らみ緩く痩果を包む。痩果は長さ1-1.5mmの卵円形、レンズ状、柱頭は2岐。

※ 名は、硬くてざらつく葉で手を切ることがあるため。


主写真撮影日:2014-05-11   撮影地:東京都八王子市 高尾山
撮影者:MOMO