オオバヤシャブシ

学名:Alnus sieboldiana  

オオバヤシャブシ(大葉夜叉五倍子) カバノキ科ハンノキ属

福島県南部~和歌山県の太平洋側、伊豆諸島の、海岸近くの山地から丘陵に生育する落葉小高木。痩せ地でも育ち、崩壊地などにも侵入する。

樹高は5-10m。樹皮は灰褐色で円形の皮目が多い。葉は互生、葉身は長さ6-12cm、幅3-6cmの長卵形で先端は鋭く尖り、基部は丸く左右が不揃い。縁には鋭い重鋸歯がある。葉の展開とほぼ同時に開花する。雄花序は無柄で、長さ4-5cm、やや太く弓型に曲がり、前年の葉腋から垂れ下がる。雌花序は長さ1-2cmの柄があり、雄花序より上に付く。
花期は3-4月。
果実は堅果。果穂は長さ2-2.5cmの広楕円形で10-11月に成熟する。

※ ヤシャブシ(夜叉五倍子)の名の由来は、熟した果穂が夜叉にも似て、また果穂がタンニンを多く含むので、五倍子(フシ)の代用(タンニンを多く含有し、黒色の顔料、お歯黒などに使用)としたため。
  砂防樹、緑化樹として植栽もされる。


主写真撮影日:2014-04-10   撮影地:神奈川県南足柄市 矢倉岳
撮影者:MOMO