ヒメコウゾ

学名:Broussonetia kazinoki  

ヒメコウゾ(姫楮) クワ科コウゾ属

岩手県以南の本州・四国・九州の、低山の林縁に生育する落葉低木。

高さは2-5m。樹皮は暗褐色で、縦に縞模様がはいる。褐色の皮目が多い。葉は互生し、葉身は長さ5-15cmの歪んだ卵形。切れ込みのないものから2-3裂あるいは5裂するものまであり、縁にはやや細かい鈍鋸歯がある。葉の開出と同時に開花する。新枝の基部の葉腋に雄花序、上部の葉腋に雌花序を付ける。雄花序は長さ約1cmの柄のある径約1cmの球形。雌花序は柄が短い径約5mmの球形で、赤紫色の花柱が目立つ。
花期は4-5月。
果実は集合果。直径1-1.5cmの球形で、6-7月に橙赤色に熟す。

※ 樹皮中の繊維は強靱であり、良質な和紙の原料として採取された。現在では、カジノキと交配されて作出された品種(コウゾ)から和紙が作られている。
 熟した果実は甘く、食べることができる。


主写真撮影日:2013-04-25   撮影地:東京都町田市 忠生公園
撮影者:MOMO